2009年1月
「大人になりたい!」
この頃、お手伝いや料理にますます積極的な真里。
今日も夕食の支度に取り掛かろうとしたところ「私もやるぅ!」と、キッチンに入ってきた。
「おとうふ、切る!わかめも切る!台を持ってきて!」
子供用の安全な包丁、というものが多く出回っている。小学校に入ってから買ってあげ
ようかと思っていたが、生協のカタログを真里と一緒に見ていたら、可愛いイラスト入り
のキッズ向け包丁が載っていた。
「ヤバイ!」と思ったが、真里の視線はその包丁に釘付け、爛々と目を輝かせ
「これ、欲しい!真里ちゃん用の包丁!」これさえあれば、自分も一人前に料理が
出来ると思い込んでいる。
実はこれまでも、子供向け包丁の広告を何度か目にしていて、それでも私は「まだ
危ないからダメ」と禁止してきた。しかし、繰り返しこの魅力的な商品を眺めている
うちに、真里としてももう我慢の限界が来たようだったし、私も「まあ、しっかり傍に
ついて見てやれば、それほど危険はないだろう。」という気になってきていた。
注文したキッズ包丁が届いた。丸みを帯びた刃の部分に可愛いイラストが描いてあり、
持ち手は鮮やかな黄色。真里は飛び上がって喜んだ。
そうして今日も、ほんの少しでもいいから料理に参加しようと、ニコニコ顔でやってきた
のだった。
真里専用の踏み台を持ってきて、その上に彼女が乗って、包丁を握る真里の手を
更に私が上から握り、いっしょに野菜やとうふを切る。力加減や切る方向が定まら
ないし、何と言っても危険回避のため。
しかし今日は、私が一瞬冷蔵庫を開けに行った間に、彼女は勝手にとうふに包丁を
入れていた。斜めに切れ目が入っている。
「なに勝手に切ってるのっっっ!!!???ダメじゃないのっ!!!こんなに斜めに
切れちゃってるじゃないっ!!!だからいつも言ってるでしょう!?子供が勝手にやる
と危ないし、こういうことになっちゃうの!!!」
斜めの切れ目は大して深くないし、もちろん真里もケガしているわけでもない。
ただ、忙しい時間に「あれやりたい、これやりたい」と求めてこられて、いざやらせて
あげようとしたらこのザマ・・・イライラッときてしまったのだ。
踏み台の上の真里は、号泣。「もうしません、もうしませ~~~ん!」
ふわふわほっぺの上に、ポロポロこぼれ流れ落ちる涙。
ちょっときつく言い過ぎたかな、と思いつつも、後に引けない親の勝手なプライド。
ガミガミと説教を続けてしまう。
すると、真里が突然「早く大人になりたぁ~~~い!大人になりたいよう~!」と
もっと大きな声で泣き出した。
「早く大人になって、包丁でじょうずにおとうふ切りたい~!わかめも切りたい~!
一人でお料理するの~~!」
自分が子供の頃も、早く大きくなりたい、とはよく思ったものだが、ここまで激しく”大人”
に憧れたことがあっただろうか?
それからも真里は、大人になったらこんなことをしたい、あんなこともやりたい、
”色んなことを教える先生”(彼女によると、英語も音楽も字も数字も、何でも教えられる
マルチな先生、という意味だそうだ)になりたい、お母さんになってお料理をしたり、子供
の世話をしたい、と無数の夢を語りながら泣き続けた。
もう、これ以上説教をする理由などない。
私はキッチンの床にペタンと座り、真里を膝の上に乗せた。
「そうだね、早く大人になれるといいよね・・・!でもね、慌てなくてもいいの、必ず
誰でもいつか、大人になれるんだから。」
「いやだぁ、いやなの!まだ3歳なのがイヤなのぉ!!!わぁ~~~っ!
早く大人になりたいぃ~~~!!!」
この切ない涙を止める為に、笑顔を見たいが為に、小さな胸のいたみを少しでも取って
やりたいが為に、1時間ちかくも励ましたりしてみたが、何を言っても無駄だった。
真里を納得させるには、さっきの料理の続きをいっしょにやってみるしかないと今更
ながら気が付いた。
味噌汁の仕上げを終えてから、鮭のムニエルを作る。鮭に調味をしてから、真里に
スプーンで小麦粉をかけさせる。そして、表面に均等に粉が行き渡るように、一緒に
手で小麦粉を広げてみる。
「わぁっ、冷たあい!」真里は初めて触る生魚の感触にちょっと驚いたようだったが
その表情は輝いていた。包丁で切る”まねごと”ではなく、生魚を触るという本格的な
作業に参加できることが、得意でたまらないようだった。
「テレビのお料理の番組でやってたんだけどね、バターと油、両方使うと美味しくて
上手に焼けるんだって」そう説明すると
「へぇ~~~っ!そうなんだぁ!」と妙に感心して見せる。
その言葉は、ちょっと専門的な知識を得た満足感だけではなく、自分はもう泣かないで
しっかり前を向いているよ、と私に伝えているように感じさせるものだった。
フライパンにバターを溶かし、サラダ油を足して、いい香り・・・。
魚を並べてフタをする。
鮭を焼いている間、もっと力づけてやろうとまた色々余計な言葉を浴びせていたら、
魚に火が通り過ぎて、硬く焼き上がってしまった。
それでも料理が出来て満足な真里。そのほっぺには、乾いた涙の後がテカテカ光って
残っていた。
’08年まりたむ5大ニュース(byまり父)
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
早速ですが、まりたむの5大ニュースを選んでみました。2008年も色々ありました。2009年はどんな一年かな?
①厳かに七五三(写真1)
近くの神社で七五三を祝いました。厳かな儀式も、まりたむにはおもしろかった(?)そうです。
②甲府でぶどう狩り(写真2)
一面のぶどう棚、取立ての珍しいぶとう。まりたむも大満足。
③幼稚園合格(写真3)
面接では、園長先生の前でもリラックスのまりたむ。写真は幼稚園の見学のときのものです。
④初めてのディズニーランド(写真4)
まりたむはTVのディズニー・チャンネルが大好き。夢にまで見たディズニーランドでした。
⑤バレエのレッスン(写真5)
レオタード姿は一人前のまりたむ。でも、レッスンはふざけてばかり・・・。
















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